トイレは用を足すだけの場所ではなくなりつつあり、浴室と一体化したり、おしゃれを楽しみくつろいだ気分になる新しい小部屋のようになったりとトイレリフォームの際にはデザインにこだわる人も増えています。コンパクト化により、より美しくまるでホテルの空間のようにトイレリフォームを行う人もいるほどです。その背景にはトイレ事情の劇的な変化をあげることができ、便器の後ろのタンクがなくなりタンクレスのものが普及したことや小型化されたこと、見せても美しいデザインになったことや脱臭や防汚などの機能が充実し、臭くない汚くない、そして目障りにならないようになりました。タンクレスに注目したのは数多くのトイレリフォームを行ってきた建築家たちで、浴室とトイレ、洗面所までまとめたスリーインワン式の水回りを積極的に採用するようになったのです。
そのため、リビングなどから続くようにトイレを設けたり、トイレのドアをつけないオープンタイプなど変化しており、清潔が保ちやすくなったのも理由の一つとされています。清掃に関しては6割の人が便器の縁の裏側の汚れを気にするそうですが、現在は汚れのたまりにくい縁なしの形状のもが標準化しつつあるのです。また、水流の工夫で汚物を根こそぎ洗い流す工夫や素材そのものをつるつるにしたり、抗菌など表面加工を施してトイレのマイナスイメージを払しょくする二重、三重の開発が進められています。それでも、もっと見せられるようなオブジェのものがほしいというニーズもあり、機能性プラスデザインを重視したものも増えてきているのです。